地方銀行は信頼できるか

スルガ銀行のシェアハウス融資で問題が噴出しているようです。シェアハウスの運営会社への投資を呼びかけ、一般の投資家(ほとんど素人)に対して高額の融資をしているということだが、ここに来てその運営会社の経営状態が、どこもかしこも自転車操業だったことが分かったという。
そもそも、自分がホテルなどの再建の仕事をしていた時にも、スルガ銀行の評判はすこぶる悪いものだった。更に、静岡銀行などの地銀が、観光業で受けているダメージは、想像を遥かに超える酷いものだった。しかし、何故か決算報告書には健全な数字が並んでいたことを思い出しますね。最も酷いケースでは、一件で20億円近い負債を抱えて折り返しで凌ぐ状態でした。それにもかかわらず、自己資本金比率ランキングに目が奪われた人たちが、今回のような犠牲者になっていることを観ると、どこかで日本の金融行政の不健全さを感じてしまいますね。偶然か必然か、財務省の不祥事がクローズアップされていますが、これなども10年以上前のハゲタカブームの時に、金融界の闇を指摘していたにもかかわらず・・・・。こんな思いが強くなります。
日本の金融界は、当時の反動で苦しんでいます。言ってみれば、甘やかして育った二代目が、会社の経営が上手くいかなくなっているような話です。
当時は、10億円の資産価値をたったの一円で、海外の投資会社に売っていた状況でした。しかも、それを橋渡ししてきたのが日本の金融機関。そして、時の竹中小泉政権だったことは、今の派遣法問題と絡めて反省すると、妙に上手くできていることに気づくはずです。
税金を投入して金融機関を守る。
そして、今の安倍政権。黒田日銀総裁の異次元の金融緩和政策。これは、「当時の貸しを、返せよ。」と迫られているような話です。
そのツケが、今、日本を襲い始めたといっても過言ではないように思いますね。

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