福井の大雪による被害は、10人以上もの尊い命が奪われた上に、経済的なダメージも想像以上に大きなものになっているそうです。
ある温泉街では、1万人以上のキャンセルが出ていると、ニュースは報じています。現地の方々にとっては、まさに非常事態ですね。
こういう時にいつも思うのですが、行政の存在意義です。何も起こらないと何もしない行政。特に警察はその傾向が顕著だと言われてきました。しかし、本来は、一般市民に何か事件や災害が起きた時こそ、活躍して欲しいと願うのは私だけでしょうか。
例えば、今回の大量のキャンセルが出た宿泊施設に対して、無利息で運転資金を貸し出す救済処置を実施することなおです。通常の場合、貸出条件が厳しく、経営上の条件をクリアしなければ中々融資も上手くいかないものです。しかし、今回のようなケースの場合は、そのハードルを設けることなく、すべての宿泊施設に対して実行して欲しいと思います。確に、無条件での貸出にはリスクが伴います。しかし、だからこその行政機関による貸出なのではないでしょうか。条件が揃えば、民間で十分でしょう。行政や公共性とは何か?まさに災害などによってその存在意義が問われているのではないでしょうか。
人でなければ・・・・
おはようございます。
まだまだ、豪雪のニュースが続いている中で、TVでは五輪の日本選手のメダルラッシュに湧いています。
先月のTV番組だったと思いますが、「AIが人類の未来を大きく変える」という内容が放送されました。私は、現在、日本の国会で審議が進んでいる「働き方改革の法案」って、一体何だろうと一種の疑念のような思いに襲われたのです。だれが悪いということではなく、現実に、若者の働く場所が制限され、貧困がっ問題になっているはずです。それにもかかわらず、残業代を払わないための法案を議員が提出し、それを支援するようなデータを行政府が作成して国会に提出する。その一方では、人間を幸福に導くはずだったテクノロジーが、次第に人間を追い詰めていく。
自分の思いは、複雑に交差するばかりでした。
「AIが絶対に手が届かない世界は、本当にないのだろうか?」
そんなことを思いめぐらせるようになりました。
しかし、悲観することはなかったのです。
今、私たちが取り組んでいる「おもてなし」の領域は、絶対にロボットなどには踏み込めない世界だったと気づいたのです。
思い起こしてみてください。私たちが、旅の思い出でを語らうとき、一番最初に挙げることは「旅先で出会った人との思い出」だったのです。
それは、雄大な景色でもなく、歴史に彩られた建造物でも無かった・・。
確に、「人」とこころを通わせた一瞬一瞬だった。そう気づかされました。
AIは、人の手足の代用はできても、絶対にこころの代用はできない。
そのことに気づいた私は、今の現状をもう一度振り返ってみました。すると、いろいろなことが見えてきたのです。
大手高級リゾートホテルが安売りホテルとなり、団体用大型旅館までもが安売り旅館として細々と営業を継続していることは、現代人が求める旅の質の低下を意味していたと改めて気づかされました。それはつまり、宿泊施設は、寝られれば良い、食事は取り敢えず量があればそれで良い。そして、温泉施設は、そこそこ綺麗であればほぼ満足。つまり、何かの代用だったのです。そういうことだったのです。
その一方で、その傾向に漬け込んだ?商売が企画されるようになります。
それが、高級旅行企画列車やクルーズです。チープな旅を逆手にとった豪華絢爛なプレミアム企画です。上級な人たち?のための高額な商品が飛ぶように売れているのです。ただこれでも「こころ」は満たされるとは言い難い。皮肉な現象ですね。
ただ、このようなことを何度繰り返しても、今後どれほどテクノロジーが進化しようとも、「人のこころ」を感動させることができるのは「人のこころ」だけだ・・・私は、改めてそう確信しました。
海外金利に注目!
こんにちは、コンサルおやじです。
今回は、冬季五輪の最中ですが、ちょっと目線を変えて景気の話をしたいと思います。
何故か? 観光業って、以外にも経済政策に直結してるイメージがないので、「いいよなあ、景気に関係ない業種は」などと悪態をつかれることもよくあるのです。そこで、そんなことはない!という意味も込めて書いてみたいと思いました。
さて、皆さんは、今、日本の景気は良好だと感じていますか?
アベノミクスという言葉も最近では聞こえなくなってきましたが、実際のところはどうなのでしょう。
政府などから、様々な統計数字が発表されて、どうだ、こんなに景気はいいんだぞ・・・と言わんばかりの姿勢ですね。しかし、その一方では、中々給料が上がらなくて苦しんでいる若者の声も多く聞こえています。果たして、どちらが本当の日本経済の姿なのでしょうか?
実は、安倍政権になってGDPの目標値は下方修正が5回も行われている事実、ご存知でしたか?
欧州では3%という数字をクリアしないと、EUに加入できない基準になっています。もし、日本が欧州に所属していたなら、残念ながらEUに加盟できないほどの状況だということを先ずは知っておくべきでしょう。
更に、もし海外(特に米国)の金利が1%上がると、一体どういうことが起きると思いますか?
実は、日本は1100兆円もの債務超過状態ですよね。これはマスコミも書いていますのでご存知だと思います。ただ、海外金利1%上昇で、10兆円もの金利負担が出てしまうことは余り知られていません。これは、政府の予算策定を著しく難しくしてしまうことを意味しています。日本の国家予算の1割、実質的な税収の20%以上の負担を強いられるということです。
しかし、日本の企業は380兆円の内部留保をしています。そこで、政府は、最悪の場合、これを切り崩せば乗り切れるはず・・・・そんな甘い思いを持ってるようです。ところが、そう上手くはいかないのです。政府日銀が売りにしてきたアベノミクのゼロ金利政策(異次元の金融緩和)が、何と今度は自らの期待する政策の障壁になるわけです。政府日銀は、日本の大企業の株を買い占めてきたことは周知の事実ですね。その企業から内部留保を掻き出せば、海外投資家が離れることは必死です。そうなれば、日本の株式市場は大混乱。最早、稚拙な政府といえどもその無謀さに気づくところとなります。
つまり、自ら行ってきた悪政に自らが打撃を受けるという最悪のシナリオです。
このことは、既に京都大学の経済学者や海外の学者は指摘していました。
しかし、将来へつけを回して、今の権力維持を選択する政治には、中々、国民はノーを言えないようです。
観光業は、10年以上の長いスパンでの経営戦略が求められる業種です。その意味でも、日本の10年後を考えた政治選択、金融選択をしていくべきだと思います。
これからも、海外の金利情報には、注視していきましょう。
雪中の大渋滞でのあったか~い話
大雪による福井の大渋滞。
雪国の大変さが伝わってくるニュースが毎日続いていますね。
そんな中で、「餃子店の店長が餃子500人前を無料で配った」というニュースが流れましたね、大変感動しました。しかも、彼らは一時間以上も大雪の中を歩いて現地に届けたそうです。聞けば、ご自分も阪神淡路の震災体験者だったとか。なるほど納得できますが、それにしても中々できることではありません。
そして、渋滞した車の中には、山崎パンの配送者もあったそうですが、その運転手の方も、パンを配ったと聴きました。
人は、困ったときや窮地に陥った時こそ、その人の本当の姿が現れる・・・・
よく、そんなことが言われています。
まさに、今回の出来事は、それを証明したものでしょうか。
寒波で寒い日が続いている中での、暖か~い話題でした。ありがとう。
オリンピックは誰のため?
もう直ぐピョンチャン五輪が開幕します。
しかし、どこか政治色が漂う五輪になってしまい、正直興味が削がれています。ジャンプやスピードスケートなど楽しみな競技もあっただけに残念です。
今回の韓国政府の対応を観ていて思うのですが、東京五輪も他人事ではないと改めて政治の危険性を痛感しました。何年も懸命に努力してきた選手たちの気持ちに寄り添うこともなく、為政者たちの都合を押し付ける。それが正義かどうかは関係ない。横暴な権力の乱用だとさえ思える。
しかし、選手たちは権力側の指示に従うしか道はない。
日本では、絶対にこういうことが起きないと誰が保証できるだろう。
今の政権になって、国民などを監視する機関(J-NSC)もできた。マスコミへの圧力も増大している。女性ジャーナリス暴行事件では、司法への介入も疑われる。森友事件での前川さんや、最近では、ラジオなどで政権批判を繰り返していた大竹まことさんも例外ではない・・・。
来日外国人を目当てに新規ホテルの開発も進んでいる、さらに、民泊の規制もどんどん緩められている。景気浮揚の名目なら何でも有り?そんなことも言いたくなります。
一体、政治とは誰のためなのか。そして、五輪とは、誰のためなのか。
日本人国民として、もう一度原点に戻ってしっかりと考え直すべきではないかと思います。
相撲協会の騒動に思う
昨年の日馬富士の暴行傷害事件に端を発した相撲協会の騒動は、日本の抱える深い闇を改めて浮き彫りにしたと思います。
被害者である貴の岩の存在を無視したような、協会や評議会をはじめとする内閣府などの上部組織の都合による動きの数々は、どう見ても保身という醜さを露呈していました。言葉では「被害者を第一に」と言いながら、やってることは自己中心。観ていて日本人であることが悲しくなる場面も・・・。
そもそも、何故被害者の番付が落ちるのでしょうか?
常識が通用しない世界。そう印象づけました。
私たちの日常で、自分が傷害事件に巻き込まれて被害者になったとして、いきなり課長職から平社員に降格は有り得ないのではないでしょうか。それを恥ずかしくもなく、温情措置?と言い放つ相撲記者の面々。
最早、この人種も含めて相撲界に関わる人間の異常さに驚くばかりです。
特に、フジTV専属の横野という相撲レポーターの異常なまでの貴乃花批判と協会擁護の姿勢には呆れてものが言えない。当初は、日馬富士は貴の岩の挑発に乗ってしまった・・・かのような発言を繰り返し、アイスピックを貴の岩が持ったので瓶で殴ったようなことも証言していました。しかし、真実は、全くの逆でした。それを謝罪することもありません。マスコミとは一体何か?
改めてその怖さを実感しています。
私たち日本人にとって、いつも身近にあった相撲というものが、どこか黒い波に飲み込まれてしまった・・・。そして、また一つ、大切な日本の文化を瓦解させてしまったことを残念に思います。
そして、今回の事件を通して、日本独特のおもてなし文化にもその影響を感じてしまうのは自分だけでしょうか。
日本旅館の良さを伝承してきた老舗旅館が、外資に買収され廃業に追い込まれた事実。インバンド対策で付け焼刃の「民泊」を奨励し、様々な問題を放置し続ける観光行政。
これらに共通していることは、日本人のポリシーの問題です。
世界から敬意を評される「日本人の民度の高さ」。
これは、確に今を生きる人に与えられる評価です。しかし、同時に過去からの脈々と受け継がれた素晴らしい伝統が評価された結果でもあります。
わたしは、このことを忘れてはいけないのだろうと改めて思います。